デザインACで制作したチラシ第2弾ッ!!
『独りでは渡れない橋』。
今まで埋葬してきた子達。
青空の下、曇天の下、雪風の中、驟雨の中、穴を掘ってあの子達を埋めた。
向こうの世界、虹の橋の袂に広がるという草原は、きっと幸せな場所だ。
だから楽しいよ。
今まで走り回れなかった分、好きなだけ駈け回るといい。
おいしいごはんも、きっと腹いっぱい食べられるだろう。
病気も、怪我も、不自由な目や耳も、寂しさも悲しさも、その世界には苦しいことなんて何一つない。
先に行った仲間達も、きっと待ってる。
お前達は、やっと自由になれたんだ。
だから、俺が行くまでどうか待っていてくれ。
――穴を掘っている間、亡骸に向かっていつも語りかけていました。
いつしか涙は涸れ、瞳は乾いてしまいましたが、それでも、最後までこの想いは変わりませんでした。
今でも、助けられなかったあの子達を迎えに行きたいと思っています。
地獄が多すぎるこの世界では、そう信じていないと、やっていられないのです。
『虹の橋』には、愛されて死んで行った幸せな犬達しか登場しません。
当然です。
これは飼い主の心を癒やすための詩なのです。
そもそも詩というものが人のためにあるものではありますが、だからこそ、僕はこの詩が不完全で、真に人の心に寄り添えていないものだと思ったのです。
ならばどうするか。
『虹の橋』を書き換えるか?
それとも――
全ての不幸せな繁殖犬達を幸せにすれば、詩はこのままでも人の心に寄り添えるのではないか?
結局のところ、イエイヌとしての、在るべき犬生を送ることさえできれば……。
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