何よりも大切なこと

子犬を保護しました。
まだ生後2ヶ月ほどのミニチュアシュナウザー♀ですが、足に奇形があり、お尻周りの皮膚が化膿してしまっています。
このような「商品」にならない子犬はどうなるのか?
足が欠損していたり、口蓋裂だったり、目で見てすぐわかるような奇形の場合は、繁殖場によっては育てずに死なせてしまうこともあるでしょう。
では眼球がなかったり、内臓に異常があったり、ある程度大きくならないとわからない奇形の場合はどうでしょうか?
僕も繁殖場や悪徳ブリーダーについて詳しく知っているわけではありませんが、「商品」にならない子の場合、飼い殺しにされる可能性もあります。
石松家で言うと、シェルティの汐がその類です。
汐も奇形があり、生後数ヶ月の間、狭い犬舎で飼い殺しにされていました。
最悪の場合、繁殖業者が引取屋にお金と共に子犬を渡すことも考えられます。
そうなってしまっては、もうまともな犬生は望めません……。
いくら綺麗ごとを並べようが、奇形の子は殺されたり飼い殺しにされたりしてしまう――これが現実なのです。

支援してくださる方、そして預かりボランティアさんに感謝

子犬用フードのご支援、ありがとうございました!
本当に助かります。
ドッグフードはすぐなくなるので、自分でも買ってはいるのですが、こうしてご支援いただけると本当にありがたいです。
そして何より、里親さんが見つかるまでの間、預かりボランティアを申し出てくださった方……心より感謝致します。
これから歩けるようになるかどうかもわからない奇形の子のお世話をするというのは、相当の覚悟がいることです。
そして何よりも、犬達に対する愛情がなければ絶対にできません。
僕の力不足でお任せすることになってしまい申し訳ないのですが、どうかこの子の幸せを祈っております。

言えないことが多い繁殖犬の保護活動

支援してくださる方々、団体、個人、繁殖場のオーナー、繁殖場の従業員、SNSの人々……。
はっきり言って、配慮しなければならないことが滅茶苦茶多いのです。
ですがそれを蔑ろにして人間関係が破綻してしまったら、レスキューができなくなり、あの子達は死ぬまで繁殖場から出られなくなってしまうかもしれません。
綱渡り? 石橋を叩いて渡る? とにかく保護活動は慎重に進めなければならず、その結果言えないことが増えてゆくのです……。
どうかご理解いただきたく思います。
ですが何よりも大切なことは、犬達の幸せです。
過程がどうあれ、今はとにかくそれが全てです。
誰が金儲けしようが、どこにお金が流れようが、まずは目の前の犬達を助けないことには始まりません。
法律とか制度とか仕組みとか、そういう難しい話は隣りの線路を走っているわけで、どちらか片方ではなく同時に取り組まなければならないことだと思います。
そしてそちら側の軌条を進めるのは、頭のいい人達に任せます。
とにかく今は、この子の幸せを願うと共に、ボランティアさんに感謝以外ありえないという心境です。

動画は限定公開にしてあります。

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